ONE PIECE 新刊 買った

先日書店に立ち寄ったところONE PIECEの新刊が発売されていた。ここまで全巻を買い揃えている私は惰性でそれを購入した。
そして家で流し読み。
新刊をわざわざ買って流し読みをするとは、まるで新聞のようではないか。グランドラインの情勢を知ったところでなにになるのか。日本のデフレ経済についての知見を深めることのほうがより有意義ではないか。

全巻買い揃えていることからわかるように、私はこの漫画のファンだった。アラバスタ編や空島編などは非常に面白かった。そしてしばらく低迷の時代に入ったが、白ひげ対世界政府の戦争編は文句なしに面白いものだった。ここらへんでこの漫画は社会現象と言われるレベルになり、ひとたび新刊が発売されれば電車内はそれを読む人がちらほら見られるほどであった。支持層が非常に幅広いのもこの漫画の特徴である。

しかしながら最近はひどいものである。新世界に突入して主人公率いる海賊団が成長したのはまあいいとして、それにあわせて読者の精神年齢も成長したことを実感することになった。富樫先生の言葉に、「自分の能力を長々と説明する奴はバカ」という言葉があるが、チョッパーの戦闘中の技の説明を、他の敵と戦闘中のウソップが注釈しているのには白々しさを感じずにはいられなかった。

だが読むに堪えなかった魚人編が終わり、少しは希望も見られる。戦争編があれだけ面白いことからもわかるように、物語の背骨にあたる部分は興味深いものがある。個人的にはなるべく贅肉部分を排除して根幹にかかわる部分をどんどん進めてほしい。でないと名探偵コナンのような状況に陥るように思う。